合法的な節税+将来の年金づくりに「小規模企業共済」

節税

節税したい方必見です。

合法的に節税できて、かつ将来の年金づくりになる国が用意している仕組み、それが「小規模企業共済」の利用です。

サラリーマンで不動産経営をしている方も利用可能です。 特に不動産経営で、定期的な収入がある方には特におススメと考えています。
私も2011年に不動産を購入しましたが、しばらく存在を知りませんでした。もっと早く知っていればというのが本音です。

小規模企業共済とは

国の機関である中小機構が運営する小規模企業共済制度は、小規模企業の経営者や役員、個人事業主などのための、積み立てによる退職金制度です。

中小機構ホームページより

掛金は全額を所得控除できるので、高い節税効果があります。将来に備えつつ、契約者の方がさまざまなメリットを受けられるおトクな制度です。

また、長期間運用を任せることになりますが、国の機関である中小機構が運営しているので、安心感があります。

月々の掛金は1,000~70,000円まで500円単位で自由に設定が可能で、加入後も増額・減額できます。全額を課税対象所得から控除できるため、高い節税効果があります。

共済金は、退職・廃業時に受け取り可能で、満期や満額はありません。共済金の受け取り方は「一括」「分割」「一括と分割の併用」が可能です。一括受取りの場合は退職所得扱いに、分割受取りの場合は、公的年金等の雑所得扱いとなり、税制メリットもあります。

さらに、「契約者貸付制度」が存在するため、積み立てている金額の範囲内で共済から資金を借りることもできます。もしあなたのビジネスの資金がショートの危機に直面した場合には活用したい。
例えば、月3万円を5年間積み立てていれば、3万円×12か月×5年=180万円 まで借入可能です。

どれくらいお得になるのか?

課税された平均所得金額が400万円、月々3万円の掛金を15年間納付し、共済金Aを受け取った場合、約227万円得をします

節税額合計:109,500円×15年=1,642,500
掛金合計額:5,400,000円 共済金A:6,033,000円
受取額-納付額=633,000
⇒合計2,275,500
※金額下表から算定しています

ご自身がいくらの掛金で、いくら戻ってくるのか、節税額がいくらかを知りたい場合には、中小機構ホームページの加入シミュレーションをご利用ください。

【中小機構】加入シミュレーション
https://www.smrj.go.jp/skyosai1/cgi-bin/syo-sisan-calc.cgi

掛金の全額所得控除による節税額一覧表

課税される所得金額ごとの月額掛金ごとの節税額は下表のとおりです。

出典:中小機構ホームページ

共済金額一覧表

掛金月額1万円で、加入した場合の共済金の額は次のとおりです。
(掛金月額が3万円の場合、3倍になります)

出典:中小機構ホームページより

注意事項

メリットの大きい小規模企業共済ですが、注意点が3つあります。

  • 加入後約20年経たずに解約すると掛金の全額が返ってこない
  • 共済金受け取り時に課税される
  • 事業保障の役割が乏しい

加入後約20年経たずに解約すると掛金の全額が返ってこない

最も注意すべきは、「元本割れのリスクがある」ことです。
運営団体である「独立行政法人中小企業基盤整備機構」のホームページでも、掛金納付月数が240ヵ月(20年)未満の場合は元本割れとなることが明記されています。
共済に加入したが数年で(任意)解約してしまった場合などは「節税効果 < 元本割れの金額」となる場合が多いため、慎重な検討が必要です。

共済金受け取り時に課税される

積立時には節税できますが、戻ってきた共済金に課税されます。
つまり小規模企業共済は「課税を先送りにできる制度」なのです。
ただし、共済金受け取り時の税負担は軽減されることとなりますので、トータルで考えると大きなデメリットにはなりません。

私の掛金の考え方

私は、不動産経営のキャッシュフローのプラス分を掛金とすることにしました。
現状、損益計算書上の利益は130万円程度なので、経費計上できる金額をなるべく計上したですが、キャッシュフローはマイナスとしたくない。そこで、キャッシュフローのプラス分を掛金としました。

家賃収入が2部屋で、年間約200万円で、
ローンの返済額、管理費、修繕積立金、税金等で、年間約180万円です。
したがって、キャッシュフローは年間20万円強のプラスです。

突発的な修繕の支出に備え、5万円程度を見込み、 月10,000円分(年間12万円)を小規模企業共済の掛金としました。
また、月5,000円分(年間6万円分)は、小規模企業共済に比べ、現金化することが可能な「中小企業倒産防止」を利用することにしました。
「中小企業倒産防止」については、別の記事で紹介します。

まとめ

私自身も「小規模企業共済」を知り、すぐに加入しました。
ただ知るのが遅くなってしまったため、最近加入しましたが、不動産経営を始めてすぐに加入したかったのが本音です。それほど、おススメしている制度です。小規模企業共済を活用して、上手な節税と将来への備えをご検討ください。

詳細については、中小企業基盤整備機構のウェブサイトをご覧いただくか、顧問税理士や商工会議所などへお尋ねください。

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